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ホーム活動報告平成21年度県立病院改革についての詳細

平成21年度
Reserch report of 2009

県立病院改革についての詳細 報道等でご承知のことと思いますが、先月の2月17日に開催された県議会全員協議会で、三重県が検討してきた県立病院の改革に関する基本方針案が説明されました。その改革案の内容とは、去年9月に発表された「病院事業の在り方検討委員会」の答申に沿って、

1. 一志病院(津市)の民間移譲
2. 志摩病院(志摩市)に指定管理者制度導入
3. 総合医療センター(四日市市)の一般地方独立行政法人化
4. こころの医療センター(津市)は、病院長を事業管理者とすることを前提に、現在の運営を継続

などとしています。

一志病院 志摩病院 総合医療センター こころの医療センター

●用語解説

指定管理者制度 一般地方独立行政法人
多様化する住民ニーズに効果的・効率的に対応するうえで、民間事業者を含めた法人その他の団体の中で最も適した者に公の施設の管理を代行させる制度のことをいいます。 地方公共団体が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもので、効率的かつ効果的に行わせることを目的として、地方公共団体が設立する法人のことをいいます。


県議会全員協議会において、「現在の県立病院の赤字は、経営形態によるものではなく政府の医療費抑制政策の下で医師不足・看護師不足、臨床研修医制度改正による医師の偏在や診療報酬のマイナス改定が大きな原因であり、現在の経営形態である公営企業法全部適用(県立直営方式)の検証、対応が不十分である」また、「経営形態を変えても医師が増えるかどうか分からず、問題を解決する方向が見えない」など、改革案の内容は不十分であるという意見が中心となりました。

野呂知事は、議論のなかで一志病院の民間移譲について「良質で満足度の高い医療を維持するのが目的で、最初から民営化ありきではない」と説明していますが、今後三年をめどに、四つの病院改革案を実行していくことを基本的な方針としています。県議会での議論の後、県執行部は、今月中にも県民の意見募集(パブリックコメント)を始める方針を示し、ご意見については各病院の運営状況、対策とその効果などをまとめた資料を県のホームページに掲載して、約1ヵ月間募集することとしています。